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 マウンドの先には、大ベテランの姿があった。9月2日のロッテ浦和球場。岩下大輝投手は練習で、実戦復帰に向けた2度目のフリー打撃に登板をした。打席には前日1日に引退を発表したばかりのサブロー外野手が立っていた。全身に震えを感じた。1球1球を丁寧に、かつ思いっきり投げた。

 「サブローさんが引退を表明した直後のタイミングでしたから。だいぶ緊張しました。でも本当にありがたかった。自分のために打席に立ってくださった。こんなことはめったにない。幸せでした」
 



 マウンドを降りた岩下は恐縮しながら、頭を下げた。少しばかりのアドバイスをもらった。忘れまいと必死に聞いた。

 岩下は昨年10月に右肘内側側副靭帯(じんたい)再建術を受けた。術後3週間はギプス固定し、入院。6カ月後にシャドーピッチング開始で、9カ月後に通常のピッチングが目標という長いリハビリを続けた。まだ高校を卒業してプロで1シーズンしか経験をしていない若者に突き付けられたあまりに重い現実。それでも必死にリハビリをこなした。石垣島キャンプでは全体練習を横目に、黙々と陸上競技場でトレーニングを続けた。孤独な日々を乗り越えて、ようやく7月にブルペン入りをした。その姿を2軍で調整を続けていた大ベテランは注目していた。投手と野手。接点はほとんどないまま、日々を過ごしたが、ずっと我慢をしながら、懸命に前に進もうとする若者のことが気になっていた。だから、フリー打撃にいつ登板をするかも把握していた。9月1日の引退会見を終えると、ポツリとつぶやいた。「明日は岩下が投げる日やな。浦和に行かないとアカンなあ」。現役生活の最後に、復帰に向けてマウンドに登る若者と対峙(たいじ)することで、その後の彼の人生の少しでも糧になればと思っていた。


 






2000: 管理人ひとこと 2016/08/24(水) 08:06:06.26 33.net
現役ギリギリまでチームの未来の為に徹するぐう聖
サブローはマジで引退後もコーチなりマリーンズに絡んでほしい

岩下もトミージョン手術からもう1年経つんか
サブローから教わったものを発揮できるよう1日でも早く1軍で投げてほしいな








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