『牙』。ドラフト1位ルーキー・鈴木昭汰投手のグラブの内側に刺しゅうされている漢字一字には独特の味わいがある。プロの世界に1位指名を受けて、期待をされて入団をした若者にとって忘れてはいけない原点ともいえる大事な一字である。
「この一字と出会って人生が変わったと言っても過言ではないかなと思います。いつもあの時の気持ちを忘れないように、プロに入っても変わらぬ気持ちで投げるために刺しゅうを入れさせてもらいました」
鈴木は大事そうにグラブを触りながら大学2年秋のリーグ戦が終わった時のことを振り返った。